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堅調スタート『REC/レック』など異色作がズラリ
ブロードメディア・スタジオの果敢な挑戦に注目

2008/06/16
『REC/レック』
『REC/レック』
 スペインの異色パニックムービーとして評判になっている『REC/レック』が14日、堅調なスタートを見せた。東京・池袋シネマサンシャインほか首都圏6館のみの公開だったが、14、15の2日間で興収581万円。全国一斉規模のチェーン作品と比べれば、取るに足らない成績だが、1館あたりではまずまずの出足になっている。

 全編が、映画に登場する取材カメラによる映像で作られているのが特徴。カメラは、取材先の消防署から消防車が緊急出動したアパートに移り、そこで起きる惨劇をとらえ尽くす。今年話題となった米映画『クローバー・フィールド/HAKAISHA』と似た映像手法を持つ作品と言っていいだろう。アパートに閉じ込められた人々に襲い掛かる恐ろしい風体の生きもの。この惨劇がすべて、不安定な動きをする取材カメラによって描かれる。妙なリアル感があり、すでに続編やハリウッドでのリメイクも決まっている。

 配給はブロードメディア・スタジオ。ソフトバンクグループの一つで、コンテンツ事業の一翼を担う会社であり、配給を手掛け始めたのはつい最近のこと。ハリウッドメジャーのテレビ放映権獲得とその販売、海外ソフトの日本語版制作などを行ってきたムービーテレビジョンから、営業権の譲渡を受けて買い付け、配給を本格化した経緯がある。

 同社の配給作品は、なかなか異色なものばかり。昨年は、クエンティン・タランティーノ監督の『デス・プルーフ』など『グラインドハウス』の2作、今年に入ってからは、フランク・ダラボン監督の『ミスト』、そして『レック』と、いずれも単純なホラーやサスペンスではないのが注目される。今の国内の配給事情を考えると、ホラーやサスペンスは、成功が非常に難しくなっている。若い観客がそうしたジャンルに高い関心を持たなくなったからで、かつてはホラー、サスペンスが強かったビデオ市場も全く同じ傾向になっている。

 だからこそ、果敢にこういうジャンルにチャレンジしている同社の特異性が一段と目立つ。こういったゲリラ的な配給会社が、最近の映画業界からはとんと見かけなくなっただけに、今後の展開にも注目だ。

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