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オスカー受賞ハビエル・バルデム、緊急初来日
コーエン兄弟は俳優にとって怖い存在!?

2008/03/11
初来日を果たしたハビエル・バルデム
初来日を果たしたハビエル・バルデム
 冷酷な殺し屋シガーは饒舌だった。第80回アカデミー賞で最多主要4部門の受賞を果たした『ノーカントリー』で殺し屋を演じ、同助演男優賞に輝いたハビエル・バルデムが、緊急来日。11日(火)に都内ホテルで行われた会見では、「『ノーカントリー』見てね」と日本語で挨拶。映画の重く暗い世界とは打って変わって、バルデムのトークに笑いのもれる和やかな会見となった。

 これまでにも『海を飛ぶ夢』『夜になるまえに』などに出演し、数々の映画賞を受賞してきたバルデムだが、今回が初の来日。アカデミー賞とゴールデングローブ賞で最多部門受賞を果たすなど、今年の賞レースを席巻した『ノーカントリー』の日本公開を3月15日に控えて、配給会社側の熱烈なオファーから急遽来日が実現した。多忙なスケジュールの合間を縫って前日に日本に到着したばかりのバルデムは、日本語での挨拶から始まり、終始、疲れもみせず笑顔で報道陣の質問に答えた。

 『ノーカントリー』で映画史上に名を残す殺し屋シガーを怪演し、高い評価を受けたバルデム。しかし、暴力は嫌いで、映画のなかであっても暴力シーンは好きではないとし、「モーテルで3人を殺すシーンはやりたくなかった。自分でもよくこの役を演じられたと感心している」と意外な言葉を口にした。

 そんな彼が、この役のオファーを受けたのは、コーエン兄弟の存在が大きい。彼らの1作目『ブラッド・シンプル』(84年)をみて衝撃を受けてから、一緒に仕事をしたいと思っていたことをひとつの理由に挙げる。そして、「脚本を読み、セリフの裏に暴力に対する哲学的な思想の広がりがあると確信したことで、出演を決めた」と語った。

殺し屋シガーを演じるバルデム(『ノーカントリー』)
殺し屋シガーを演じるバルデム(『ノーカントリー』)
 実際に撮影を通してのコーエン兄弟の印象は、「ふたりとも静かであまり話をしないが、いつの間にか合意がなされていて、俳優にとっては怖い(笑)。ふたりでひとりのような感じ」。また、天才肌で謙虚、ポーカーフェイスとしながら、「学生のようなところもある」と話した。

 本作でのアカデミー賞助演男優賞の受賞で、世界中から大きな注目を集めることになったが、本人はその前と後でなにも変わらないという。「オスカーを受賞したからといって、自分が最高の俳優とは思っていない。光栄なことだが、そういうときこそ、少し距離を置いて自分をみることが大事」と謙虚に語る。

 そして、俳優にとって重要なことは、「もっとよくなりたいと思い、毎日毎日、自分と戦うこと。そして演じること」。さらに「オファーがあって仕事があること」と付け加えた。

 自然体で気張らずに受け答えをするバルデムは、時折ジョークを交えて会場を盛り上げた。そんな彼が演じる冷酷な殺し屋が暴力の連鎖を巻き起こす『ノーカントリー』。今年の世界の賞レースを席巻した本作の日本公開の動向に注目したい。

 ちなみにバルデムは、フランシス・フォード・コッポラ監督の最新作“Tetro”に出演が決定。ヴィンセント・ギャロマリベル・ベルドゥと共演する。クランク・インは3月31日、全米公開は2009年の予定だ。

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