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“ENTRE LES MURS”仏映画21年ぶりパルム
カンヌ映画祭フィナーレ!L・カンテ監督、出演者総出で歓喜

2008/05/26
“ENTRE LES MURS”でパルムドールを射止め喜ぶ、ローラン・カンテ監督と学生役で出演の俳優たち
“ENTRE LES MURS”でパルムドールを射止め喜ぶ、ローラン・カンテ監督と学生役で出演の俳優たち
 第61回カンヌ国際映画祭のクロージング・セレモニーが25日(日)夜、グランドシアター・リュミエールで行われ、ローラン・カンテ監督の“ENTRE LES MURS(THE CLASS)”がパルムドール(最高賞)に輝いた。

 プレゼンターのロバート・デ・ニーロがタイトルを読み上げると、会場内は驚きの声と同時にスタンディング・オベーションで歓迎。高校教師と24人の生徒たちの学校生活をリアルに描いた力作で、カンテ監督をはじめ生徒役の俳優ら総勢30人以上がステージに上がり、喜びを分かち合った。

ベニチオ・デル・トロが男優賞を受賞
ベニチオ・デル・トロが男優賞を受賞
 フランス人監督のパルム獲得は、ロマン・ポランスキー(『戦場のピアニスト』)以来6年ぶり。フランス映画としては、『悪魔の陽の下に』以来21年ぶりの快挙だ。

 カンテ監督は、原作者で主演も兼ねたフランソワ・ベゴドー、24人の“生徒”とともに会見。生徒たちが撮影の最初から最後までエネルギーにあふれていた、と振り返りながら「この作品は大人たちのためのもの。若い世代が何を考えているのか、彼らの真の姿を見ることができる」と感慨深げに話した。

 審査委員長のショーン・ペンは、「授賞の理由のひとつは、作品の完ぺきな一体化にある」と説明。「演技、脚本、挑発、寛大さ、すべてが魔法だ。単純に、誰かに見せたい映画であるうえ、テーマ性も時代や場所を超え、心に響く」と絶賛した。

 男優賞は、2部作で約4時間半の超大作『CHE(原題)』で、革命家チェ・ゲバラを熱演したベニチオ・デル・トロが受賞。「この映画をつくるという夢をかなえてくれてありがとう。私を勇気付けてくれて、迷ったときには背中を押してくれたスティーヴン・ソダーバーグに感謝したい。チェがいなければ自分も今、ここにはいない。だから、この賞はチェが受賞したことでもある。彼を尊敬する」と感激に浸った。

脚本賞のダルデンヌ兄弟
脚本賞のダルデンヌ兄弟
 史上初となる3度目のパルムが期待された『ロルナの沈黙(原題)』のジャン=ピエールリュック・ダルデンヌ兄弟は脚本賞を受賞し、「審査員、この映画の光と音、そして主演女優のアルタ・ドブロシに感謝します」とスピーチ。「脚本も自分たちで書いていて、書いている時からカメラや動きやリズムなどを考えている。脚本賞をもらったことは、作品そのものが賞をもらったことと同じだと感じる」と話した。

 “Linha De Passe”で女優賞に輝いたサンドラ・コルヴェローニは、流産のため授賞式に出席できず、ウォルター・サレスダニエラ・トマス両監督が代理で受賞。「この受賞が彼女にとってどれほどの大きな意味を持つか計り知れません」と慮った。

 また、カトリーヌ・ドヌーヴクリント・イーストウッドに、第61回特別賞がおくられた。「パワフルで感情豊かな、感動的な映画とパフォーマンスがそろっていた」とペンがコンペを講評し、11日間にわたる世界最大の映画の祭典はフィナーレを迎えた。

【授賞式フォトギャラリーはこちら】

     ◇第61回カンヌ映画祭受賞一覧◇
パルムドール “ENTRE LES MURS(THE CLASS)”ローラン・カンテ監督
グランプリ “Gomorra”マッテオ・ガローネ監督
監督賞 ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督“Three Monkeys”
男優賞 ベニチオ・デル・トロ>『CHE(原題)』
女優賞 サンドラ・コルヴェローニ>“Linha De Passe”
審査員賞 “Il Divo”パオロ・ソレンティーノ監督
脚本賞 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督>『ロルナの沈黙(原題)』
カメラドール “Hunger”スティーヴ・マックィーン監督
短編パルムドール “Megatron”
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