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田中要次(BoBA) 
みんなで漫画を回し読みしていたJR時代

2007/12/30

現時点のお薦め漫画5冊

 妻に薦められて読んだ、「サーフ サイド ハイスクール」は面白かったですね。例えば「イオナ」とか、この人の女性は色っぽい。これは少年漫画の王道で、一人で読みながら何度も笑わされました。
 「1ポンドの福音」は、僕が出演したので挙げさせて頂きました。少年漫画に出てくるスポーツものというのは、特に70年代とかストイックじゃないですか。高橋さんは昔からボクシングが好きだったらしく、ボクサーであることと食欲がギャグのネタになっている。
 これからの漫画は、映画が簡単に手を出せないものを描いて欲しいと思う。かなりの漫画の背景が、半端には手を出せないだろうけれど、これに関連して「キリコ」を挙げました。あるドラマの現場で、若い役者さんに僕が映画を撮っている話をしたら、「キリコ」を撮ってほしいと言い出した。僕の映画は観てないんですよ(笑)。自分が撮ると思って読んでいるから、タランティーノがやるようなハードボイルドな世界だなとか、ああ、海外ロケかって考えましたね(笑)。
 「ゴン」は、セリフが一切無いという潔さが気に入りました。ある種、「What's Michael?」の恐竜版とも言えると思う。
 「えの素」は、この人の「ゴールデンラッキー」もいいんですが、僕が短編映画を撮るときにイメージに出てきたんです。僕の『窯岡デカ』では、榎本さんにお願いしたカットが入ってます。

本当は、4コマのギャグ漫画が大好き

 1990年より前かな、東京に出てくる前の僕は、JRの同僚たちと漫画のまわし読みをしていて、僕は「週刊モーニング」の担当だったんです。皆はどんどんセリフだけ読んでページめくるのが早いんだけど、僕だけ遅いから雑誌がたまっていく(笑)。中でも最後の4コマ漫画が好きでしたね。いがらしみきお、吉田戦車、相原コージ……。だから、実は、あのページの人たちが僕は好きなんですね。東京へ出てきてからは一人だから全部読めないし、かといってラーメン屋とかで読むのも限界がある。ある時、資源ごみの日に、近くの部屋の人が漫画をまとめて捨てるのを見つけて、それを拾っては押入れにためた。ダメだ、これじゃJR時代と同じじゃないかと(笑)。でも、これ18年以上も前の話でしょう。若い人から見たら、あれ、古い人ばかりじゃないって言われるかな。

  • サーフサイド・
    ハイスクール

    澤井 健
    小学館/全5巻
  • 1ポンドの福音
    高橋留美子
    小学館/全4巻
  • キリコ
    木葉功一
    講談社/全4巻
  • ゴン
    田中政志
    講談社/全6巻
  • えの素
    榎本俊二
    講談社

田中要次

俳優。1982年に国鉄に就職。87年JR東海の社員となり、映画館通いに拍車がかかり各地の自主上映活動などに参加。90年にサラリーマン生活から脱線し東京へ。以降、数々の映画に出演する。また監督作に『窯岡刑事/Coming Out Cop KAMAOKA』(03)や『奪われた刑事/Snatches』(04)などがある 。

text by Sachiko Koide
photographs by Teshima Hiroshi

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